惣身地付け
さて《布着せ》のあとは
布着せの際に生じた重なりあいの部分を
小刀で丁寧に削って平たくする
《着せもの削り》
そして木地と布着せの境目をなくすため
惣身漆(そうみうるし)という
生漆と地の粉と木の粉を混ぜたものを
ヘラで塗っていきます。
この工程を
《惣身地付け》そうみじつけ
と呼んでいます。
木地を挽いた時に出る木粉を再利用
これもまさしく木の循環ですね。
このような木粉をブレンドするのは
この工程のみでいちばん荒いもの
木の香りがなんとも清々しく
深呼吸してしまいます。
惣身地付を終えた木地が乾燥したら
荒い砥石で磨いていく
《惣身磨き》をしていきます。
酒盃は熟練職人の手によって
完成へ向け着々と工程が進んでいますよ。
次回は輪島塗の重要ファクター
地の粉についてお話しいたします。
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