わじま地の粉




輪島塗の象徴ともいえる

輪島地の粉(じのこ)は

能登半島の小峰山で採取される

風化珪藻土の一種を焼成粉末にしたもの。


ご存知のとおり珪藻土は多孔質なので

漆と結びつくことで木地に密着し

地の粉を混ぜた下地漆を

何度も塗っては研ぐことで

大変丈夫な塗膜となってくれるのです。


 

工程が進むごとに混ぜる地の粉の

粒子も粗いものから細かなものへ

一辺地、二辺地と変えていきます。






天正10年(1582)に加賀・能登の領主だった

前田利家公が能登巡行のときに

地の粉の作成現場に立ち寄った史実があり

この工法が500年以上の歴史を

持つことがわかります。



神様のお告げによって発見された

ともいわれている地の粉山


今でこそ顕微鏡を使い

ナノレベルで解りますが

500年前に地の粉山を発見し

その威力を見極めた先人は

本当に偉大ですね。



現在でも毎年6月には

地の粉祭り(塗師祭)という

先人の智恵と努力に心を寄せ

さらなる精進を誓うお祭りがあるそう



輪島に堅牢優美な輪島塗が生まれたのも

世界一の漆器が作れるのも

風土に根ざしたこの地の粉のおかげです。



YUI JAPAN

うるしのある 麗しいくらし

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